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「音を楽しもう」開催によせて

ライン02

僕は、音楽で「生きる」ということを伝えたいと思っています。
音楽は「生もの」で、その一瞬にしか生きていないようですが、
ずーっと≪そこ≫で生きています。
一瞬で永遠なものです。

東日本大震災のあとに
子ども向けのボランティア演奏をはじめた団体がいました。
そこで15本くらい演奏に参加しましたが、
僕に出来ることは何だろうと考えたとき、
まずは自分の子供がいる地域で、
僕の仲間の演奏を届けることだと思いました。
そこに、先述の団体を持ってくると楽だったと思いますが
それは筋が違っていたし、
また、自分がleaderでやらねば!と思い、
“音を楽しもう”を立ち上げました。

立ち上げのときの一番の貢献者:「親父の会」の会長
(現在は小学校のPTA会長)は
『ここで育った子どもたちが、いつかまたここで自分の子どもを育てたいと
思ってくれるような、そんなイベントをやりたい』と言っていました。
僕も本当にそうだと思っています。

音は「想い」で、地域は「テーマ」です。
地域の人たちが集まって笑顔になる場所があれば、
親子のコミュニケーションも
地域コミュニケーションも活発になるかもしれません。

以前、jazz倶楽部で小学生の子どもと親が
(風営法か何かの理由で)店に入れずに帰されていました。
せっかく聴きに来てくれた、
その気持ちを考えると胸が痛くてたまらなかったのですが
もしも会場に入れたとしても、それなりの高い値段がかかることを思うと
小さい子どもやその子どもを持つ親など、
誰でも聴けるわけではないんですね。
だから無料でやりたいんです。プロの演奏を。
たとえ子どもにjazzが分からなくても、音には「衝撃」があるんです。
日常では体感できない、その衝撃を感じてほしいのです。

僕は、自分の子どもには
『勇気をもって決断できる人になってほしい』と思っていますが
「子ども」は地域全体で育てるものだと良いなとも思っています。
子どもは 、嘘つきの大人とそうではない 大人を見分ける 能力を持っているので
嘘のない、一生懸命な大人を見た子どもたちは
何かを感じてくれるはずです。
そして、自分で考え、選択するようになってくれるでしょう。

今後、地域の善き音楽祭になればと思います。

2013年 6月


吉木 稔 (minoru yoshiki)

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よしきみのる